インターネット上に流布する当学会への誹謗中傷について (抗議声明文)

⑨-003 ACSILs抗議文 to N.O. .pdf

----------------------------------

2021524

(1) はじめに

Twitter上の以下の投稿にあるように当学会に対する事実無根のデマと誹謗中傷が流布しています。

その影響により、SNSやブログ等のインターネット上であたかも「琉球民族独立総合研究学会 (ACSILs)は右翼勢力に利用されている団体である」かのような事実無根の言説が展開されており、投稿者の行為は極めて悪質な嫌がらせであると言わざるを得ません。

当学会は上記投稿に対して厳重に抗議すると共に、このような陰謀論とも言える言説を拡散・扇動することを強く戒めます。

以下、詳細を記します。


(2) 当学会の設立に関するミスリード

[ Twitter上の投稿 ]

《この報告書を書いた松島泰勝(笹川平和財団島嶼国基金アドバイザー)が、「琉球独立総合研究学会」を設立したのです》

[ 事実 ]

1) 松島泰勝教授は当学会の設立メンバーではあるが、共同設立者は他に4名、発起人は合計63名おり「松島泰勝が『琉球独立総合研究学会』を設立した」かのような言説はミスリードである。
(琉球民族独立総合研究学会 設立趣意書参照)

2) 松島泰勝教授は「報告書を書いた」2005年ごろは「笹川平和財団島嶼国基金アドバイザー」であったが、当学会設立時の2013年時点、及びその後も「笹川平和財団島嶼国基金アドバイザー」ではない。

この投稿では2005年に発表された松島泰勝教授の報告書を元に「右翼勢力に利用されている危険性」という事実無根の言説を展開しています。16年前の報告書とその当時の肩書のみを用いて、当学会設立者を恣意的に松島泰勝教授のみであるかのように歪曲していると言わざるを得ません。


(3) 松島泰勝教授と笹川平和財団との関係における事実誤認

[ Twitter上の投稿 ]

《琉球民族独立総合研究学会・松島泰勝のもう一つの肩書きは、「笹川太平洋島嶼国基金アドバイザー」》《現在のところ、笹川平和財団と松島との関係が切れたという情報はありません》《まず、本人に、現在でも笹川太平洋島嶼国基金アドバイザーの肩書きを持ってるのか、そして報酬が支払われているのか確認してみてください》

[ 事実 ]

1) 松島泰勝教授が「現在でも笹川太平洋島嶼国基金アドバイザーの肩書きを持ってる」および「(同基金から)そして報酬が支払われている」という事実は全くない。

2) 笹川太平洋島嶼国基金はすでに存在していない事業である。(HPや名前などはあるが他事業と統合されている)

3) 「笹川平和財団と松島との関係が切れたという情報はありません」とあるが、現在、松島泰勝教授と笹川平和財団の間には関係がなく、同財団に問い合わせをすれば誰でも確認できる事実である。

投稿者は松島泰勝教授が2005年時点で持っていた肩書きを利用し、当学会が右翼勢力と金銭を含む強い結びつきがあるかのような記述をしていますが、そもそもその「肩書きの前提」が誤りです。上記のように「誰でも確認できる事実」の精査を怠り、誤った印象を読み手に与えたまま持論を補強するための材料に使う手法は陰謀論と言えるものです。

仮にこれが意図的なものであった場合、当学会への攻撃を行うという結論ありきの恣意的な情報の繋ぎ合わせであると断じざるを得ません。

笹川平和財団:https://www.spf.org/
笹川太平洋島嶼国基金:https://www.spf.org/spinf/spinf_j/


(4) 右翼勢力と当学会との関係性における事実無根のデマ

[ Twitter上の投稿 ]

《日本政府に絶大な影響力をもつ右翼勢力に利用されている危険性を直視しないで、本当に大丈夫ですか? 私が言ってることが陰謀論だというなら、まずリンクを辿って、自分で検証してください》《沖縄の人は大和魂によって自ら犠牲になった、と書いてしまえる人間を信じていいのですか?辺野古推進派かつビジウヨ・ネトウヨの中枢である「あの」日本財団が、本気で琉球民族を独立させてくれると信じて大丈夫なのですか?》《彼ら(日本財団グループ)は琉球独立派グループを使っていったい何がしたいのでしょうか? ここから先は、私は書けません》

[ 事実 ]

1) 上記(2(3)の言説が誤り・憶測・ミスリードであるため、それを根拠とした当学会及び松島泰勝教授が「日本政府に絶大な影響力をもつ右翼勢力に利用されている」という事実はない。

2) 松島泰勝教授は現在日本財団の関係者ではなく、当学会も日本財団との関係は全くない。

3) 松島泰勝教授の2005年時点での報告書・肩書き・関係性をもって「日本財団が、本気で琉球民族を独立させてくれると信じて大丈夫なのですか?」「彼ら(日本財団グループ)は琉球独立派グループを使っていったい何がしたいのでしょうか?」と当学会や琉球独立を掲げる人々が日本財団に使役されているかのような言説は明らかに事実誤認。

投稿者は(1)(2)といった精査すればすぐに誤りと理解できる言説を用いて、あたかも日本財団や右翼勢力が当学会や琉球独立を掲げる人々に深く関与し、暗躍しているかのような論理を展開しています。しかしながらここで示したようにその根拠は誤りで、あまりにも乱暴なこじつけと恣意的な結論付けと言う他ありません。


(5) 投稿による影響を受けたブログ等

以下に示したブログや他にもTwitter等で投稿による拡散が見られる。


(6) 今後の対応について

これら悪質なミスリードと事実誤認に基づく言説による行き過ぎた行為は、批判や論評の範疇を超えた人権侵害、名誉毀損等に相当すると考えられます。

繰り返しますが、発端となった松島泰勝教授の報告書は2005年時点のものであり、その後思想の変遷・民族的アイデンティティの変化があったことは氏の近年の著作や論文、発言、肩書き、実際の活動などから検証すれば明らかなことです。

このような根拠に乏しいことを公然と拡散する行為は当学会への不当な攻撃というだけでなく、琉球民族の分断を招き、民族が当然持ってしかるべき独立を希求する権利を侵害する非常に悪質な行為です。一例として故・翁長雄志前沖縄県知事に対して「中国の傀儡である」といった言説を流布していた一部の悪質な分断行為と類似する深刻な事案であると受け止めています。

私たち琉球民族は長い間こういった分断や沖縄ヘイト、事実無根のデマによる差別の被害に遭ってきました。これらのことは非常に許しがたい行為でありますが、このような行為に屈することは決してありませんし、またそうあってはならないと考えています。

投稿者及び拡散者に対して強く抗議し、投稿の削除および拡散(SNS上のリツイート、シェアも含む)の取りやめを求めます。また、発端となったTwitter投稿者には削除と謝罪を求め、応じない場合は法的措置を取ることを検討しています。


(7) 最後に

 琉球民族独立総合研究学会(ACSILs)が排外主義的団体であるとの言説がインターネット等で散見されますが、琉球民族独立総合研究学会(ACSILs)は決してそのような団体(会)ではありません。

 例えば、琉球民族独立総合研究学会(ACSILs)の会員を琉球の島々に民族的ルーツを持つ人々に限定している理由を再説明いたしますと、「琉球の地位や将来を決めることができるのは琉球民族のみです(→国際人権規約共通第1条『人民の自己決定権』、市民的及び政治的権利に関する国際規約第18条『思想、良心及び宗教の自由』、第19条『表現の自由』、第27条『少数民族の権利』)。琉球民族があえて自ら難儀をし、それを乗り越えてゆくことが、自らを解放するプロセスに不可欠です。また、我々は誰かを『攻撃』するためではなく、琉球民族である自らを『守る』ためにも会員を琉球民族に限定したのであり、従って、決して『排外主義的』ではありません。」(http://www.acsils.org/q_and_a

さらに、植民地支配や差別を受けてきた当事者が琉球民族の人権や自己決定権について学び合いエンパワメントするために民族的ルーツを持つ会員限定のクローズドセッションを設けているのと同時に、本学会はすべての民族に開かれたオープンシンポジウムという議論の場を持ち、2013年の設立から7年間で24回のオープンシンポジウムを開催してきました。これらの取り組みが示すように、当学会が排他的な団体であると言う印象操作は誤ったものです。

最後に、琉球民族独立総合研究学会(ACSILs)が思い描く独立後の新生琉球国が、琉球人以外を受け入れない国になり、それ以外の人々は追い出されるといった趣旨の言説が時折散見されますが、それらはデマであり、誤りです。

琉球はそもそも、万国津梁、守礼の邦、いちゃりばちょーでー(出会えば兄弟)、チャンプルーといった多様性を重視する文化・哲学を脈々と有しています。そして、琉球民族独立総合研究学会(ACSILs)が思い描く独立後の新生琉球国は、これらの文化・哲学とともに、すべての国とすべての人民が守るべき共通の基準として確立された世界人権宣言の理念に依拠し、様々な民族・人々・個人がお互いの多様性を認め合いながら暮らしていける国を目指していることをはっきりと記しておきたいと思います。

以上です。

琉球民族独立総合研究学会
琉球 宜野湾市宜野湾2-6-1 #5517

----------------------------------