よくある質問(Q&A)

* F.A.Q. ---> Here are the Answers (PDF) <英語版>

Q:「琉球民族独立総合研究学会」とはどのような学会ですか?

A:学会には主に次の3つの特徴があります。琉球の島々に民族的ルーツを持つ琉球民族の琉球民族による琉球民族のための学会です。琉球の独立が可能か否かを逡巡(しゅんじゅん)するのではなく、琉球の独立を前提とし、琉球の独立に関する研究、討論、そして実践を行う学会です。全ての軍事基地の撤去を目指す学会です。

Q:独立したら琉球の経済は成り立つのですか?

A:はい、成り立ちます。琉球人の努力次第で経済は現状よりもむしろよくなります。例えば、沖縄経済の基地依存度はたったの5%程度でしかなく、基地は琉球の経済発展の阻害要因でもあります。様々なデータ(例えば右の表)が示すように、基地撤去後の跡地利用効果は絶大です(ただし、例えそうでなくとも、そもそも、全ての軍事基地は撤去されるべきです!)。独立し、全ての軍事基地が返還されれば、平和になるだけでなく、経済的にも豊かになるのです。また、独立後はヤマト資本による「植民地経済」からの脱却も可能になります。琉球の全ての島々は「南海の孤島」などでは決してなく、成長著しい東アジアのセンターに位置しています。さらに具体的な経済政策について検討するためにも本学会は存在します。

Q:独立に伴い全ての軍事基地を撤去したら、琉球の安全は大丈夫ですか?

A:はい、大丈夫です。軍事基地があるから戦争・紛争に巻き込まれるのです。これは、琉球・沖縄の歴史を考えれば明らかです。独立後の琉球は、軍隊を持たない非武装中立国家としてアジアそして全世界の平和の要石となり、様々な国際機関を琉球の島々に誘致することで、武力ではなく知恵(ジンブン)を使い、琉球の安全と世界の平和を守ります。琉球の独立なくしては真の平和は実現できません。

Q:琉球人は日本人と同じではないのですか?

A:いいえ、違います。琉球人はあくまでも琉球人です。琉球国はかつて独立国でした。1609年の薩摩による琉球国への武力侵略を契機とし、1879年にはヤマトによる琉球国武力併合(いわゆる「琉球処分」)が行われました。これは当時も今も国際法違反に他なりません。「沖縄県」は1879年にヤマトにより強制的に設置されたのです(版籍奉還無き廃国置県)。その後、1945年の「沖縄戦」において琉球は「本土防衛のための捨て石」にされ、1952年の「日本の主権回復」の際には切り捨てられ、米軍政府統治下のもとに投げ捨てられました。そして、1972年のいわゆる「復帰」に際しては、「建議書」は完全に無視され、日米の密約(核兵器再持ち込みと米軍基地無期限自由使用の容認)により騙(だま)されました。さらに、最近では、日米による「オスプレイ強行配備」や「辺野古新基地建設のもくろみ」などが挙げられます。これらの史実や現在進行形の差別的出来事は、琉球人が日本人ではない事を示す一例でもあります。

Q:学会の会員を琉球民族(琉球人)に限定しているのは「排外主義的」ではありませんか?

A:いいえ、違います。琉球の地位や将来を決めることができるのは琉球民族のみです(国際人権規約共通第1条「人民の自己決定権」、市民的及び政治的権利に関する国際規約第18条「思想、良心及び宗教の自由」、第19条「表現の自由」、第27条「少数民族の権利」)。琉球民族があえて自ら難儀をし、それを乗り越えてゆくことが、自らを解放するプロセスに不可欠です。また、我々は誰かを「攻撃」するためではなく、琉球民族である自らを「守る」ためにも会員を琉球民族に限定したのであり、従って、決して「排外主義的」ではありません。
さらに、植民地支配や差別を受けてきた当事者が琉球民族の人権や自己決定権について学び合いエンパワメントするために民族的ルーツを持つ会員限定のクローズドセッションを設けているのと同時に、本学会はすべての民族に開かれたオープンシンポジウムという議論の場を持ち、多数のオープンシンポジウムを開催してきました。
琉球民族独立総合研究学会(ACSILs)が思い描く独立後の新生琉球国が、琉球人以外を受け入れない国になり、それ以外の人々は追い出されるといった趣旨の言説が時折散見されますが、それらはデマであり、誤りです。
琉球はそもそも、万国津梁、守礼の邦、いちゃりばちょーでー(出会えば兄弟)、チャンプルーといった多様性を重視する文化・哲学を脈々と有しています。そして、琉球民族独立総合研究学会(ACSILs)が思い描く独立後の新生琉球国は、これらの文化・哲学とともに、すべての国とすべての人民が守るべき共通の基準として確立された世界人権宣言の理念に依拠し、様々な民族・人々・個人がお互いの多様性を認め合いながら暮らしていける国を目指しています。

Q:独立し、国籍が変更したら、積み立てた年金が支払われなくなるのですか?

A:いいえ、違います。支払われます。国民年金や厚生年金に国籍条項はなく、いわゆる外国人も加入しています。琉球が独立したら、琉球人はヤマトからすれば外国人になりますが、積み立てた年金の受給資格を有します。独立する際に、ヤマト政府と社会保障協定を締結すれば、琉球の年金制度にそのまま移行できます。ヤマト政府は15カ国以上と同協定を締結しています。

Q:国連や国際社会はサポートしてくれるのですか?

A:はい、してくれます。例えば、2014829日、国連の人種差別撤廃委員会は、ヤマト政府に対し、琉球の人々は「先住民族」であるとし、その権利を促進・保護するよう勧告する「最終見解」を発表しました。また、同委員会は2010年には、琉球への米軍基地の集中について「現代的な形の人種差別だ」と設定し、差別を監視するために琉球の人々の代表者と幅広く協議を行うように勧告しています。国連によるヤマト政府に対する審査は、ヤマトが1995年に人種差別撤廃条約の締約国になって以来、2001年と2010年に次ぎ、今回が3度目です。今後も琉球人が主体的に粘り強く訴え続けることで国連を含む良識ある国際社会から大きなサポートが得られるでしょう。

Q:辺野古・高江新基地建や普天間基地問題についてはどのように考えてますか?

A:私たちは日米により強引に推し進められている辺野古・高江新基地建設に絶対反対です!普天間基地は県外に移設されるべきです!そもそも私たちは既存の琉球の全ての軍事基地に反対しています。私たちは日米の琉球に対する差別に対して真正面からたたかいます!負きららん!琉球はヤマトから独立し、全ての軍事基地を撤去し、新しい琉球が世界中の国々や地域、民族と友好関係を築き、琉球民族が長年望んでいた平和と希望の島を自らの手でつくりあげる必要があります!ヤマトはヤマトで琉球依存をやめて早く独立しなさい!

琉球民族独立総合研究学会(ACSILs)

 「Q & A 」 リーフレット(2015.04.15)<PDF